冊子版
「戦争のつくりかた」は、最初、冊子版での自費出版から始まりました。
思いのほか反響が大きく、装丁などを少しずつ変えながら2度改訂し、
合計3万3千部を発行、完売しました。
その後、マガジンハウスによる書籍版が出版されることになりました。
2004年6月1日 初版 発行
2004年6月11日 改訂版 発行
2004年7月7日 改訂版 2刷 発行
「戦争のつくりかた」小冊子版の発表にあたって
最近は、あまり楽しいニュースを聞かなくなりました。
世界では悲惨な出来事が減るどころか、重苦しい緊張感が、
常にわたしたちの周りを取り巻くようになった気がします。
ここ数年、日本も徐々に、しかし大きく変化してきているのを感じています。以前なら、きっと成立しなかったであろう法案が、十分な審議もなしに、いつの間にか国会で採決されています。
この先、この国はいったいどこへ行くのでしょう?
それを考える一つの手立てとして、このたび、絵本「戦争のつくりかた」を公開することにいたしました。
それは、未来のひとつの可能性を描いています。
単なる作り話のように見える話の展開が、実はすでに成立している法律や、現在まさに国会で審議中の法案などに基づいていることを知って、驚かれる方もいらっしゃるでしょう。
タイトルは「戦争のつくりかた」ですが、
内容は「戦争のつくられかた」と言えるかもしれません。
いままで戦争をしてこなかった国がいつしか戦争のできるしくみを持つようになる、
そのようすが淡々と描かれていきます。
しかし、結末には希望もあります。
小学校高学年のお子さんにも読めるよう、やさしい表現を心がけ、
難しい漢字にはルビを振りました。
2004年5月 りぼんぷろじぇくと