読者からの声

おかげさまで、読者のみなさまから多くの声を頂いております。

ほんの一部ですが、紹介させて頂きます。

新・戦争のつくりかた

本書は2004年、忍び寄る戦争の小さな足音に気づいた市民が共同で執筆した、一種の「予言の書」である。

 

それから10年。今、新装を施されて再出版された本書を読むと、予言が次々と実現されつつあることに震撼させられる。

 

しかし、予言はまだそのすべてが現実になったわけではない。これ以上予言が的中するのを防ぐために、私たちには何ができるのだろうか。

 

想田和弘(映画作家)

戦争のつくりかた

この本を読んで、あのころのことを、ひとつひとつ思い出して、身震いしました。

まったくここに描かれたとおり。このとおりだった。

戦争というのは、どかんと一気に始まるものではなくて、しらないうちに、少しずつ始まっていくもの。

当時、わたしは戦争というものがどういうものか知らず、注意ぶかく過ごしていなかったので、毎日の日常が少しずつ変っていっていることに気づかなかった。わたしのまわりの人たちも気づかずに、「ふつうに」日々を過ごしていた。

はっと気づいたときには、もう戦争のまっただなかにいて、どうしようもなくなっていた。

あのときの状態をどういう言葉で人に伝えられるか、長い間考えていたけれど、わからなかった。

こんなにきちんと表現してくださってありがとう。

お医者様にいったときに、待合室でいっしょになる、ちょっとものを考えているようなおばあさまがいらっしゃるので、その方にお見せしたら、「ほんとうにこうでしたわね。こわいですね」といっていた。

(92歳・女性・東京都)

今、日本はおおきなまがり角をまがっているところだとおもう。

けれども、それに気づいている人は少ない。みんなが気づいたときにはもう遅い。

老人であるわたしはそれを危惧している。

かつて日本が戦争に突進していったときのことを思い出す。

あのころ、日本の新聞は、ヒトラーを礼讃していた。心から思っているわけではないだろうけれど、多くの人がそれに同調して礼讃した。

反対していた人ももちろんたくさんいた。高校の記念祭(昭和10-11年ころ)でクラスごとに展示をした。そのなかには、ヒトラー批判のものがいくつかあった。

今覚えているのは「未完成交響楽」と題したもので、当時はやっていた映画の「未完成交響楽」を模した舞台をつくって、楽器のかわりに鉄砲を並べてあった。自分たちは「軍服茶釜」というのをつくった。軍服を着た狸が綱渡りをしていて、綱の下には問題山積、綱の先には月があって、その月に「?」が描いてあるというもの。展示日の前日に配属将校から「?」をとれと命令され、やむなくとったが…。「灯台下暗し」というのを作ったときもある。当時いわれていた「強力外交」を揶揄したものだった。

まだその時分は、そのていどの批判はできたが、それもできなくなっていった。

この本は非常によくできている。

戦争に突入していくようすが、よく描かれている。少しずつなしくずしに変っていって、みなが気づいたときには手がつけられなくなっていくようすが。
(87歳・男性・名古屋市)

 

題名がいい。戦争は人が「つくるもの」なんですよ。

こういうふうに、知らないうちに戦争になっていくのよ。

最初はね、関東大震災があったからって、学校で地震に備えた避難訓練をしていたの。

それが、ある日突然、防空訓練になったんですよ。守れ帝都の空を~(?のような歌詞。違うかも)と歌わされて、爆風で眼球が飛び出る、鼓膜が破れる、と、目と耳を指でおさえて逃げる練習をして。

それが、また、ある日突然、竹槍訓練になった。空から落下傘で降りてくる米兵をやっつけるんだってね。教官が「米兵もケツの穴の大きさは日本人と変らんから、ケツの穴めがけて刺せ!」といったので、女学生たちが「ケツの穴なんて、まあいやあね」と騒いでた。

木銃というのもあったわね。

最後は自爆の練習。手榴弾を靴のかかとにうちつけて安全装置をはずして投げつける練習を繰り返したの。

わたしはしませんでしたけど、弟や妹は、学校で、モールス信号や手旗信号を習ったそうですよ。

なぜ子どもにそんなことを教えたかって?子どもを通信手段に使うんでしょ。弾除けね。

(78歳・女性・東京都)

私の率直な感想は・・・・というより、一読したあと涙が何故か流れていました。難しい法律をくどくど説明されるより 子供向けではありますが説得力があり、大人にも訴えかけられると思いました。

当たり前の内容ですが、子供たちには衝撃かもしれません。子供だけでなく、その親にも手にとって見てもらいたいです。自分の子供が戦地に赴く未来がこのままの日本ではくることになると思います。

先日 旦那の会社にシンガポールから出張にきていたシンガポール人の人と話す機会がありました。私が無知なせいもありますが、シンガポールも徴兵制度があるそうで二年間従事したといってました。韓国も台湾も・・。

私は戦争体験も無ければ義務でそういう制度に参加したことももちろんありません。

でも 本当にこの世に戦争さえなければ そういうことに使われている各国の政府予算が、もっと必要な教育や福祉にまわせるのに・・・と考えただけで 心から悲しくなります。少しずつ勝手に変えられていく日本国憲法をどうやって止められるのかも私にはわかりませんでした。

・・・多くの平凡な人たちがただ願うのは戦争の無い平和な世の中です。日本に限りません。こういう本がもっともっと世に出ればいいなぁと痛切に思いました。私個人の意見としては こういう内容を純粋にひろめたいなぁと思いました。HPも拝見しました。私の知る限りの友達、知り合いには伝えていきたいとおもいます。
(33歳・第1子を妊娠中)

 

読みました!
すごいすごい!
タイトルがすごい!
絵が怖い!
内容が怖い!
条文のページが一番怖い!

(30代・男性・松山市)

 

読みました!

今まで憲法とか自衛隊とかわかっているようで不確かな認識でした。でも事実をそのままわかりやすく表現されていて老若男女問わずわかりやすい内容でした。

一番心に残ったのは「人の命が世の中で一番大切だと今までおそわってきたのは間違いになりました」ってトコです。戦争があまりにも日常になってしまっていてそれが普通になってしまいがちだけど,この本を読んだら余韻が残ったというか戦争について考える機会になりました。
(19歳・看護学校生・香川県)

 

私は小学生のときから、戦争について学んでいます。自分のおじいさん、おばあさんからも、戦争の話を聞きました。私が生まれてから今まで学んできたことは、戦争で人が殺される悲惨さ、戦争の愚かさです。また、私が学んだことで一番大切だと思えることは、「日本という国は二度と戦争をしない」ということです。私は二度と戦争をしない安全で平和な国に住んでいる、と自覚できていたからこそ、戦争についての自分の考えを深め、命の大切さを学ぶことができたのです。

 しかし今、その安全な国が崩れかけているのだと、この絵本を読んであらためて気付きました。私は今まで、テレビで戦争やテロが起こっている映像を見ていて、胸が痛むことはあっても、自分の命の危険を感じることはあまりありませんでした。

しかし今は違います。この絵本を読んで、私たちが危機にさらされていることに気付きました。それは、自由にものを考えられなくなる、という危機です。誰もがそれぞれ、自分やみんなが幸せに暮らすためにどうすればよいか、自分の意見を持てる、この状態こそが平和そのものです。しかし戦争はそれを奪ってしまいます。軍事的な行為を「国際貢献」と言ってしまえば、「戦争だって正しい行いだ」と考える人も増えます。命の大切さというものをすぐに忘れてしまいます。このことは爆撃を受けるよりも危険です。今のままでは、政府が本当に正しいことをしているのかどうか見抜けなくなってしまうと思います。

 私はずっと、平和について考えていきたいと思います。
(16歳・高校生・愛媛県)